市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)や、家庭環境によって生じる「体験格差」に取り組もうと、フランスに本社を置く製薬大手サノフィ(東京都新宿区)が8月22日、子どもたち向けのオフィスツアーを開いた。同社の社員らが製薬会社の仕事を紹介しながら、薬の仕組みや乱用の危険性を伝えた。
参加したのは、一人親や貧困家庭を支援しているNPO法人「キッズドア」とつながる14人の小中高生。健康に気を配る余裕がなくなりがちな子どもたちに、正しい健康情報を見極める力「ヘルスリテラシー」を高めてもらおうと、社員の提案で初めて実施した。
この日は職場見学や社長との交流会に加え、「OTC医薬品(一般用医薬品)の正しい使い方」と題した特別授業があり、飲み薬が効く仕組み、用法・用量の正しい知識、副作用の危険性などが説明された。
オーバードーズ対策、政府の重点計画にも
オーバードーズを巡っては…